ひとは失敗することのほうが多いもんだ
当時、ご多分に漏れず、そこそこ精神的に不安定な中高生時代を過ごしていた。端から見れば大したことないようなことをやたら重大な人生の問題のように感じたり、別にそんな予定も苦境もないのに「自分が自殺したらどうなるんだろうなあ」などと考えたりしていた。
何だか他人事ではありません。『完全自殺マニュアル』などない時代、少ない人生経験−−ほとんどはメディアから間接的に得た知識−−を駆使して私もいろいろ考えたことがありました。
熱病のような「それ」から覚めてしばらくして、とある昼下がり、「2時間ドラマ」の再放送をぼんやり観ていました。タイトルもストーリーもすっかり忘れてしまったのですが、そんな風に描いたものは観たことがなかったので、そのシーンがとても印象に残っているのです。監督はおそらく、截洋一。それはこんな風でした。
自らを殺めようとして大量の睡眠薬を服んだ主人公が、静かにベンチに横たわります。後は訪れる死を待つだけ……そんな主人公を嘲り笑うかのように、身体は、中に入ってきた毒物を排除しようとします。あろうことか主人公は薬を戻してしまいます。もだえ苦しみ、涙を流して嘔吐(えず)く主人公。
ああ、これが生きてるってことなのだなぁ、そうは美しく簡単には逝けないのだ、と、10代の終わりの私はメッセージを受け取りました。その後、多くのひとを見送るにつけ、その、美しくなさこそが生だとの思いを強くして、そして今日も、私はみっともなく生き続けています。








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