2007年02月19日(月) コメント:4 トラックバック:0
裏技ばかりを取り上げて(なぜか耳が痛い)、本来のあり方が軽視されている、あるいは自分では勉強や想像をしない(耳激痛)って状況が根っこにある。ほとんどのモノやルールは、最も自然な形で使われる時に力を発揮するようにデザインされてんです。不自然なことをやろうとすれば、パフォーマンスは落ち、弊害がでるのは当然。何らかの問題を解決したい場合「どうやるか」ではなく「何故やりたいのか」を考えて目的にあったモノやルールを選択すれば良いだけの話なんですがね。
耳が痛くて痛くてちぎれてしまいそうです……。それはさておき(置くのか)。
どこかは忘れてしまって、今見つからないのですが、とあるフォーラムの質問のしかたを書いたものに、「なぜそうしたいのかを記しましょう」とありました。それを読んだときはそこまで必要なのかしらん、と思ったものですが、今、sugさんの上の文章を読むにつけ、やはりそうなのだと思います。
質問をする前に
これは質問をする必要のない場合でも、「そのカスタマイズをする前に」と置き換えても良いでしょう。
自分はなぜそうしようとするのか、を今よりあと5分だけでも長く考えてみると良さそうです。文字を大きくしたい、小さくしたい、画像を置きたい、リストにしたい、display:none;したい……それはなぜなのか。最終的な目的にとって、もっとも良い方法なのだろうか。と。
たとえば、ある場所にテキストを一行でおさめたい場合。もう少し文字を小さくしたら入りそうだ→文字を小さくしよう、と考えがちですが、ほんとうにそれで良いのでしょうか。文字を小さくすることで弊害はないでしょうか。ほかに方法はないでしょうか。ひょっとしたら、その場所の幅をもう少し広くすること、あるいは、テキストを隠している画像を移動することで解決するかもしれません。やっぱり文字を小さくするのが適当かもしれませんし、状況によってはスクロールバーをつけることがふさわしいかもしれません。
たとえば、テンプレートを3カラムにしたい、でも今のテンプレートは2カラムだという場合。
3カラムにしたいのはなぜでしょうか。プラグインをたくさん載せたいから。
ほんとうにプラグインをたくさん載せることが必要でしょうか。たくさん載せると表示が遅くなるかもしれません。
自分のブログは表示に時間がかかっても読みにきてくれるひとがたくさん居るから差し支えない、自分のブログには必要だ。では、載せるとして、ほんとうに2カラムではまかなえないでしょうか。
まかなえないという結論が出て、3カラムにするとして、カスタマイズをするのではなく、テンプレートの変更ということは考えられないでしょうか。
こんな風に、順序立てて考えてから実際のカスタマイズに入ると、「無駄なカスタマイズ」をしなくて済みます。
質問掲示板では、ここまでの過程を省略して、その質問への回答から入りますが、実は、質問されたかたにとって本当に必要なのは、その前の過程なのかもしれません。質問への回答は簡単になされますが、それまでの過程は示唆されないので、結局「やってみたけれどやっぱりどうもしっくりこない。(あるいは)不都合がある。やっぱりやーめた」といったことにもなるのです。
質問掲示板で、すべての質問にそこまでのことを示唆することは難しいですが、まれにある「ブログを開いたら音楽を流したい」的な質問には、「それはどうでしょうか」といった問いかけがなされるようです。「質問されたことだけに回答する」というスタイルもありますが、ウェブサイトとして一般的にやめた方が良いと言われていることには、そのように回答するのが親切だと私も思います。
display:none;とはちょっと話がずれましたが。
「あれこれやってみたいからやってみる」というのはアリかもしれません(というか、私がそれ)。わ。耳を持っていかれました。
- #693
- カテゴリ:101 インターネット(www)
コメント(4件)
最初、HTML(XHTML)のことかと思いました(HTML(XHTML)について勉強し始めた頃に出会ったサイトに同様の記述があったり、他でも時々似たような表現が使われていたりしましたので)(^^;。確認しにいったらもっと広い範囲のお話だったのですね。「普及した技術」って、結構そういうこと(技術の中身に興味のない人達にとってみれば、裏技で十分なときがある)を内包するものなのかもしれません。ことにコンピュータはその傾向が顕著であるように思います(中身を理解することについての拒否反応がおきやすい)。
Blackboxで構わないこともあると思うんですよ。(X)HTMLやCSSについてはさほど重要視してない。「ブログ」ってそういう枠組のはずです。※
でも「publishする」にあたってのことは理解する必要があることですね。これは別に今に始まったことでなく(本来「コンピュータ」とはまったく関係なく)、「自分の作品や考えを公けにすること」に付随することです。今までここに書いてきたことの焼き直しになりますが、ブログ文化、ケータイ文化はそれを多くのひとに解放した。その時点で、そこに付随する部分が置き去りにされてしまった、というバランスの悪さが存在するのが現状だと思います。
そのバランスの悪さは、「それ」を理解する方向ではなく、理解しないまま技術やマナーで補正されようとしているけれども、やはりそれは正当ではないので、ほつれがあちこちに見える、ということではないでしょうか。
※(X)HTMLやCSSにかんして理解が必要だとすれば、それは自分の表現したいことにおいて、その器が適切であるかを考える際に必要になってくるかとはと思います。
ただ、現状においてWebLOGサービスの厄介なところは、Blackboxといいながら配線がむき出しになっていて、よく分からなくて「なんだこれ?」とひっこぬいたり付け替えたりすると壊れたりしてしまう、ところではないでしょうか(^^;
(一部のサービスでは「自由度を下げる」ことを選択して、その配線に手が届かないようにしているようです。)
#フォーラムでカスタマイズ関係のやり取りを見ていての感想です。違っていたら済みません。
publishすることについてはおっしゃる通りだと私も思います。
デザインの自由度の高いところほど、そうですね。おっしゃるように、その配線に手が届かないようにしているところも少なくありません。
ただ、配線がごっちゃになってどうしようもなくなっても、「元に戻せばいい」というのがありますよね。再ダウンロード。
結局、何でもそうですが、自由度が高いものを上手にコントロールするにはある程度の知識が必要で、それを獲得しようとしない場合は、制限された中で楽しむ(ブログの基本的な機能としてはそれで充分です)というその筋道がはっきり示されていない・理解されていないことが混乱の原因のように思います。
まぁ、FC2ブログの場合、デフォルトの文字の色や大きさを変えるのですら、CSSにアクセスしないとなりません。これは自由度を第一に考えているからで、FC2ブログの特徴ですね。プラグインでブログパーツの設置や順序の入れ替えなどだいぶ分かりやすくなった部分もありますが、やっぱり「初心者が自分の好きにする」には難しいブログサービスと言えます。その分、テンプレートの選択肢は多いのではありますが。
※フォーラムのカスタマイズは、ある意味「自分でリスクを背負う」「面白いからやってる」が前提となっていると思うのですが、その前提の意味すら理解されていないとしたら、回答もなかなか難しいものになってしまいます(^^;