2005年11月06日(日) コメント:4 トラックバック:1
以前から気になりながら放置していることだったので、話題になっているこの際取り上げてみる。
気にしないひとは全然気にしないけれど、気になり始めると気になってしょうがない例のひとつ。右と左、時間軸で前はどちらなのか?
左・右がそれぞれ過去・未来に対応したのは、文字表記の方向からなのは間違いない。横書きの文章をまとめた本は読みやすさから左開きになり、そこでは、左→右という方向へ時間が進んで行く。次のページは常に右だ。多くのWEBページは、過去から未来へ進んで行くという想定でデザインされている。しかし、Blogにおいてはそのような使い方をしている人は見たことがない。いってみれば、左開きの本を後ろから読んでいるという状態で、それが違和感の原因なのだ。時系列で進んでいったとしても、表記方法が日本語(縦書き)やヘブライ語(右→左書き)ならば、ナビゲーションは逆の配置方が違和感がないはずだと思う。(春木屋「次はどこ?」),p>
私が左に進む程現在に近づくようにしているのは、ブログ検索エンジンに合わせているからというのがあります。「古い」「新しい」「投稿日が新しい順」という概念があるブログ検索エンジンでは、私の知る限りでは「次(→)」をクリックするにつれ過去へ、「前(←)」をクリックする程現在に近づく、となっています。ただそれに合わせているだけ。ブログ検索エンジンがどれ程使われているのかは分かりませんが、少なくともそこから訪問された方は同じ感覚でいられるのでは無いか。…いや、そもそも訪問者はいろんなブログを閲覧する中で、表記のズレを経験しているもの、と予想すると、対して関係無いのかもしれない。(FC2tyle-FC2ブログstyle-「ページナビゲーションの表記ズレについて」 )
身近にあるもので時系列の並びが記号として表示されているものには、オーディオのプレイヤーがある。オーディオプレイヤーでは、左がprev.(前に戻る)、右がnext.(先へ進む)になる。ブログは反対のことが多い。左はnext(未来へ進む)、右がprev.(過去に戻る)。さて、どちらが馴染みやすいだろう?
私の答え。どちらも。インタフェースとして歴史が長く、自分自身も触れている時間が長いオーディオ機器のボタンのほうで感覚が養われているのであるが、既に、ある程度ブログにも触れてきた今、自然につかいわけをしているような気がする。ちょうど、電卓と電話のプッシュボタンのように。
と、ここで、本当にオーディオ機器のボタンと、ブログのナビゲーションは違うのかもう一度考えてみた。これ、ひょっとして同じじゃないか。右は前(あるいは上)、左は後ろ(あるいは下)、と考えれば。
一般的なブログは、sug@春木屋さんが書いておられるように、現在から過去に向かって記事が並べられている。これ、ちょうど紙を重ねていくという感じではないか。そう考えると、オーディオ機器のボタンとブログのナビゲーションは矛盾していないことになる。つまり、前=左、というのはどちらも同じなのである。その「前」が、オーディオでは時間軸で時間の流れ通りになっていて、ブログでは紙を重ねていく=時間が逆、という、それだけのことなのだ。
だから何?
それだけのこと、というのは、思考の遊び。では、どうすれば良いか、というのは別のこと。「違和感がないはずだ」として、ブログの時間軸を敢えて無視し、オーディオ機器のボタンと同じインタフェースというのは、一般的な通念として方向が決まっていない(あの頃のように……)
とは言え、多くのブログが左next方式を採用している以上、逆にほかのブログとの相違が出て、混乱を招いてしまうのではないか。というわけで、現在sugさんが行っている、かつFC2tyle-FC2ブログstyle-で紹介されていた方式を採用したい。
(春木屋のナビゲーション)
- [ひとつ新しい記事]そう、エヴァには心がある - 暴走モード
- [ひとつ古い記事]引用に取って代わったりはしないだろうが
時々見かける、「古」⇔「新」「old」⇔「new」といった、時間をそのまま記述されているのにはなるほどなぁ、と感じました。いろんなブログで左に配置されていても、右に配置されていても、異なった方向に矢印がつけられていても、この記述があれば迷わず選択出来る。
要するに時間軸が逆になっているということが分かれば理解はしやすい。何も難しいことではない、単純に新古を表示してしまえば良い。それを前後左右に置き換えて矢印の類いで表示しよう[1]とするから混乱が生じるのだ。
すっきりした。
このブログでは、元のテンプレートsampleがつかっている«(«)・»(»)をそのまま置いてきたが、小さくて分かりにくく、どうにかしたいと思っていた。が、sugさんの記事を読んで以来、落ち着きが悪く、後回しになっていたのだ。早速、時間を表示することにしよう。
これは一考察に過ぎず、ベストかどうかは分からない。私のブログではこの方式を取ります、という宣言のようなもの。
[1]エレベータの開閉ボタン、あれも記号で表そうとしてややこしくなっているような気がする。少なくとも私は、混乱する。漢字で表示されているとすぐに理解できるのだが。
この記事の次⇒次はどこ?2
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コメント(4件)
着物の「左前」は一説によると、本来「ひだり・さき」と読み、
左側をさき(先)に、右側をそのあと(上)から合わせる、と言う意味になります。
これを「左が前(まえ)」と読んでしまうと、誤解のもとになります。
しかし着る順序としては「ひとつ前(まえ)」の段階だから、「まえ」でもいいのか… あれ?
自分から見て「手前」だから、それでも「まえ」だ。
ん? そうするとこんなナビの場合はどうなるんだろう…ぐぅ
←ひとつ前の記事へ/ひとつ先の記事へ→
【追記】
>前後左右に置き換えて矢印の類いで表示しようとするから混乱が生じる
出版編集に近い仕事に就いて長いのに、いまだに校正記号∧∨
どちらがアケルで、どちらがツメルか迷う。
>自分から見て「手前」だから、それでも「まえ」だ。
あぁああもう分からなくなりましたよ、耳呈さん。
←ひとつ前の記事へ/ひとつ先の記事へ→
毎回迷ってしまいそうです。
ひょっとして、と思って「前と先」で検索したらこんなページもヒットしました。
Mahjan talk 雀話。「前と先」http://www.asamiryo.jp/mtk47.html
>「前」といっても、位置的な意味と時間的な意味があるわけだ。
まさに、そういうことなわけで。
bonkさんのおっしゃるようにヤフーなどの多くのひとが見る検索サイトがソレを採用している限り、
ウェブサイトでの「前」(左)は時系列では新しいもの、というのが主流でしょうね。いやはや。
この辺のガイドラインって、ほんとにないんだろうか?
自分はいつもテンプレートを作って居る時点で疑問に思っていた事でした。
変数で考えると、NEXTが過去の記事になって居るんですよね。
前、後ろと言う見方をしても新しい記事から見ていく訳ですから
進む事で過去に行く事になる。
でも感覚的に前へ進むと言うのは、未来に向かうのが時間軸な考えで
そうなると、以前の記事=PREV ではないかと疑問に思っていました。
それで以前、OLDとNEWにしたのですが、OLD=古い と思うと
「以前書いた記事はもう古いのか?」と古くて役立たない記事が以前の
記事みたいな気がして今はNEXTを使ってます。
右左にしても左が新しく、右が古いにしていますが、未だに納得出来ない
事です。
sugarさんの記事を読んでいてどれが一番しっくり来るのかと考えましたが
「紙を積み重ねる」イメージなら納得出来るのですが、表記する事を考えたら
又混乱しそうです。
有希之武さん、おっしゃる通りで、実は、私も「old」「new」としながら、「別に古くないよなぁ」とは感じていたのでした。改めてつっこまれて、またすわりが悪くなりました(^^;
これは「古い」という言葉に負のイメージがどうしてもつきまとうからでしょう。「過去記事だって読まれたい」過去記事も掘り起こそう同盟(勝手に自分で名付け、勝手にメンバー決めています 笑)の一員としては、古いからといってそこで負のニュアンスを感じなくても良いようなものですが。
今更ながら、単純に日付の「前後」を表示するコトバや記号というものがないのだと改めて感じます。
いっそのこと、日付を入れてしまおうかと思ったのですが、読み手が「どちらが日付が新しい(やはりこういう表現になってしまいます)のかの判定をいちいち要求することになりはしまいかと考えるとそれもまたしっくり来ないし……。
そもそも時間軸の概念をもってくることがおかしいのでしょうか?でも、「どっちが前?後ろ?」とひとが感じるのはやはり時間軸からフリーで居られないからで、これはブログの記事が時間軸で並べられていることによるものでしょう。
とするとやっぱり今のところ「old/new」「新/古」しかないのか?
トラックバックいただいた有希之武さんの記事も拝見し、そこにもコメントしましたが、単純に時間軸を表すにはやはり前後で、ブログが時間軸を逆に記事を並べている以上、前後が逆によって起こるこの違和感は「あり得るもの」として認めるしかないのでしょうかねぇ。電卓と電話のプッシュボタンは今となっては違和感ないですし。ふーむ……
※ちょっとくどいold/newをつけてみました。一般的ではけっしてありませんが、面白がるにはいいかも。